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ゼミナールⅠ
ゼミナールⅠでは、伝統的な木造建築の造られ方の研究(「伝統木造研究」)と、伝統建築に関わる用語の研究(「往来物読解研究」)を行います。
「伝統木造研究」では日本の伝統的な木造建物がどのように組み上がっているのか、各部分はどう納まっているのか、部材の持つ役割・意味は何か、といったことを学びます。このゼミナールでは、文化財建造物の修理に当たって作成される『修理工事報告書』を主な資料として、図面と写真、文章を見比べながら建物の部分毎にその造られ方を理解していきます。参加ゼミ生は、各自の分担部分でこの作業をおこない、発表をします。全発表を聞くと伝統木造建築の造りの基本が分かるようになることを目指します。
「往来物読解研究」では、江戸時代に出版された『作事註文 番匠往来』(文政12/1829)という本の内容を現代日本語で説明することを行っています。この本は「往来物」と言われる資料の一つで、建築や大工に関する言葉がずらりと並んでいます。この言葉を一つずつ検討していきます。この取組では「くずし字」を現代の文字にするところから始まり、現在使われていない言葉であれば、証拠をそろえてその意味を推理し、最後にゼミナールメンバーに納得してもらえる説明をすることまでをおこないます。成果は毎年蓄積されていて、全てできれば辞書のようになるでしょう。
ゼミナールⅠでは、これら二つの取組を通して、①伝統的な木造建築の基本知識を身につける、②歴史的な資料を使った研究方法を体験する、③自分の調べた成果を聞き手が理解できるようにまとめ、発表する、ことを目的にしています。ゼミナールⅡ、卒業研究・卒業制作と続くアカデミックな研究・制作活動の入口となります。
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